ヘルシーなキャットフードを食べさせて、肥満を解消すれば猫の糖尿病が改善する?
猫にも人間にも糖尿病がありますが、じつは同じ名前でも微妙に性質が異なります。
猫に多いのがキャットフードやおやつの食べ過ぎによる肥満が原因で起こる糖尿病で、全体の30〜50%がこれに当たります。
人間の糖尿病やインシュリンが作れなくなってしまった糖尿病とちがって、肥満が原因の糖尿病はダイエットと血糖値を調節する薬で症状が改善することが多いです。
猫のダイエットには食事制限が欠かせません。
ただキャットフードの量を制限するよりも、糖尿病や減量に適したものを与えると、より効率的に無理なく改善をすることができます。
では、どんなキャットフードなら糖尿病の改善に役立つのでしょうか。
猫の糖尿病改善には糖質が少ないキャットフード
糖尿病はなんらかの理由でインシュリンが作用しなくなり、血糖値が下がらなくなる病気です。
じつは猫は糖尿病になりやすい生き物です。 というのも、猫はもともとは肉食動物なので、たんぱく質を主食にしています。
そのため身体は糖がたくさん入ってくるのを想定してできていないので、インシュリンがそれほど分泌できないのです。
野生下では次いつ獲物を取れるかわからない生活なので、食事を終えてもすぐには血糖値が下がりません。
高血糖状態が続きやすい身体なので、糖尿病になりやすいのです。
ですから糖尿病を改善したい場合は、血糖を急上昇させてしまう糖分が極力入っていないキャットフードを与えてください。
糖分とは、何も砂糖のことだけではありません。
トウモロコシ、いも、小麦などでんぷんが多いものがこれに当たります。
キャットフードで糖質が低いのは、グルテンフリーの商品です。
穀物が一切入っていないので、猫の血糖値を急上昇させるものがなく、糖尿病の猫にも安心して与えることができ改善の手助けをしてくれます。
インシュリンは肥満ホルモンと呼ばれることもあります。
これはインシュリンが余った糖を脂肪にかえる働きがあるからです。 グルテンフリーのキャットフードなら、血糖値が急上昇しないので、インシュリンがあまり分泌されないため、肥満の改善にも効果があります。
猫の糖尿病改善にはGI値が低いキャットフードがおすすめ
食べ物が吸収されてから血糖値が上がるまでの時間を測定した値をGI値と言います。
このGI値が低いものが、糖尿病の猫が食べていいものです。
GI値が低く、糖尿病の改善に効果が期待できる食品は、肉、魚、緑黄色野菜、さつまいも、海草などです。
これらの原材料だけでできているキャットフードなら、血糖値の変動が緩やかに抑えられるので、肥満の改善にも役立ちます。
また、糖尿病に効果的だと言われているのがビタミンB群です。
ビタミンBは糖質を脂肪ではなくエネルギーに変換してくれるので、血糖値のコントロール効果だけでなく、肥満の改善にも効果があります。
GI値が低くてビタミン群がB豊富に入っているのは、魚、果物、豆になります。
よって、肉ベースよりも魚ベースのキャットフードで、果物や野菜や豆が使用されているキャットフードを与えると、より糖尿病の改善に効果的です。
猫の糖尿病改善には食物繊維が豊富なキャットフードを選びましょう
野菜などに含まれている食物繊維は、血糖値の上昇を穏やかにしてくれる効果があるので、糖尿病の改善のサポートをしてくれます。
とくにビタミンや抗酸化作用の高い緑黄色野菜を使用したキャットフードが、健康効果が高いためおすすめです。
糖尿病の症状には元気がなくなるというものがあるので、免疫力を上げてくれる効果のある緑黄色野菜なら、弱っても簡単に他の病気に負けないように、猫を守ってくれます。
食物繊維は他にも、腸内の調子を整えてくれる働きがあるので、便通が改善され新陳代謝が活発化するため、ダイエットにも最適です。
また、食物繊維はたんぱく質などよりも腸内でゆっくり消化されるので、キャットフードの腹持ちがよくなるというおまけもあります。
肥満になってしまう猫のほとんどは食べるのが大好きな大食漢です。
食物繊維が多いキャットフードなら、なかなかお腹が空きにくいので、太った猫でも満足してくれ、肥満の改善にも役立ちます。
猫の糖尿病を改善するには、食べすぎには注意しましょう
糖尿病の改善に効果的なキャットフードとはどんなものかご紹介してきましたが、ど
んな高性能キャットフードでも、食べ過ぎれば肥満を悪化させてしまうので、1日に与える給餌量はきちんと守ってくださいね。
オヤツは猫に食べさせないようにしましょう。
糖尿病の場合、インシュリンを出しすぎないようにするのか最良なので、食事の回数は減らしたほうが改善にいいのかと思いがちですが、それは間違った考えです。
一度に食べる量が多いと、それだけインシュリンはたくさん分泌されやすく、余ったエネルギーは脂肪として身体に蓄えられてしまいます。
ですから、糖尿病の改善には、1日2食ではなく、3回から6回くらいまでキャットフードをわけたほうが安全です。
それに猫は元々だらだら食べる生き物なので、回数が多いほうがより自然に近い食べ方なのです。
肥満による猫の糖尿病はキャットフードを正しく選び、ダイエットを成功させれば改善できます。
自分の給餌のせいで猫を糖尿病にしてしまったと落ち込まず、いまは改善に尽くしましょう。